派遣での看護の仕事
看護師の派遣は、2004年の労働者派遣法の改正により可能となりました。
派遣とは、人材派遣会社のスタッフとして雇用された上で、他の企業などへ派遣され、そこで仕事をすることです。しかし、看護師の場合は他の職種とは違い一定の条件があります。
デイサービスや訪問入浴など、介護サービス事業者や有料老人ホーム等社会福祉施設へは、他の業種と同様に派遣されることが許されますが、病院やクリニックなどの医療機関への派遣は、紹介予定派遣の形でしか許されないことになっています。
紹介予定派遣というのは、派遣期間終了後は派遣先に直接雇用されることを前提として、一定期間派遣スタッフとして働き、その上で、派遣期間終了時に派遣先と派遣スタッフ双方の希望が合えば直接雇用となるというシステムのことです。
しかし、2006年の労働者派遣法の一部改正によって、産休や育児休暇、介護休暇を取得した看護師の代替要員としてであれば、医療機関への看護師派遣も許されるようになりました。実際に、医療機関ではそのような代替要員の需要の方が、直接採用を見込んだものよりも多いため、派遣看護師は重宝がられています。
派遣の業務は、案件により、日勤のフルタイム、夜勤専従、週1回のみの勤務と様々です。内容だけ見ると、常勤に近いものからパートに近いものまでありますが、派遣の場合は、派遣会社のスタッフとして働くわけですから、勤務先との交渉や条件の調整は個人で行う必要がありません。すべて派遣会社がしてくれます。
また、パートであれば、契約が切れた時点で、次の仕事を自分で探さなければなりませんが、派遣であれば、次の職場は派遣会社が見つけて紹介してくれるので安心です。
ただし、派遣会社が受け取る報酬の一部が看護師の報酬となるわけですから、登録する派遣会社によって看護師がもらえる収入に大きな差が出てきます。ですから、登録する派遣会社も慎重に選ばなければなりません。
ところで、派遣スタッフであっても、一定の条件をクリアしていれば、派遣会社の健康保険や厚生年金に加入することができるのですが、このことはあまり広く知られていません。条件は、2ヶ月以上雇用契約を結んでいることと、労働日数や労働時間が派遣会社の定める時間の4分の3以上あることの2点だけです。そのため、かなり多くの人がこの条件に当たると考えられます。
このことは労働者派遣法により派遣会社に義務づけられていることで、この条件を満たした人を派遣するときには、派遣会社と派遣先の病院双方が社会保健の加入の有無を確認しなければならないことになっています。
更に、健康保険に関しても、派遣会社に登録してあれば、仕事を探している間も派遣会社の健康保険に加入することができます。そして、同じ派遣会社で引き続き派遣スタッフとして働くのであれば、次の仕事を探している間も派遣会社の健康保険に継続して加入することができるのです。これは、大事な権利ですから、派遣での仕事を希望する場合はよく覚えておきましょう。